白馬+αツーリング(20) -K1200R、突然の停止!!-
東北道-磐越道-北陸道-名神-明石鳴門道。。
約1200kmの高速道の旅。
いや、こんな長い高速道は旅ではなく単なる移動である。
なぜに未だオートパイロット装置は開発されていないのか!
そう思わずにはいられない。

そう愚痴ってしまうほど憂鬱になりそうな気持ちを押し殺して東北道・西根I.C.に乗る。
が東北とは思えない熱風が襲う。気温は30℃を軽く上回っている。
100kmは走るつもりが60km早々で早くもS.A.に駆け込む。
水分不足である。
紫波、鶴巣、と次々にS.A.に寄っていかないとどこかでバテそうで辛い。
鶴巣ではついでに給油しておく。
白馬+αツーリング(20) -K1200R、突然の停止!!- _e0086106_2265670.jpg
満タンになったR号に全開加速をくれてやり、後続を確認しながら、一気に追い越し車線に出たとたん。。。

スロットルレルポンスが突然失われた。

何?

一瞬何のことか判らない。

エンジンが静かになって、ゆっくり減速していく。

???

これは故障と一瞬にして理解し、インジケータを見る。
驚いたことに液晶表示がまるでイグニッションスイッチをOFFにしたかのように、全て消灯していた。

妙に冷静だった。

後続の車が、追い越し車線、走行車線共に離れていたのは幸いだった。

ウインカーを点灯させたつもりだった。

そのまま走行車線から左の路肩に移る。

タコメーターがアイドリング付近を指した瞬間、エンジンが停止するのを感じて、そのままブレーキをかけるが、当然ノンサーボの弱々しい減速しか得られない。そのまま路側に停車する。

「ああ、このままショップに連絡するかJAFにお世話になるか。どっちにせよ仕事に穴開けちゃうなぁ。どうやって連絡して、どうフォローしようか。」
色んな事を一瞬で考えたがやはり妙に冷静だった。

相変わらずLCDは無表情で、パーキング灯を操作したのにもかかわらず、点灯を示す緑色のインジケータは消灯したまま。どうやらイグニッションスイッチは「ON」のポジションのままなのに、動作は「OFF」ポジションにある状態に陥ってるようだった。

「まあ一応」
とイグニッションスイッチを「ON」→「OFF」→「ON」と操作してみる。
すると。。
何事もなかったかのようにLCDに「BMW」の文字が浮かび、間を置いていつものようにイニシャルチェックが開始されたではないか!

「おいおい。。」
セルスイッチを押すと、何事もなかったかのようにエンジンが始動した。
「こんなことならデジカメで状態撮影しとくんだった。」
と後悔。
ECUの記録に残っていなければ、二度と再現出来ないかも知れない故障がここで発生した訳だ。

「ワレワレガミルコトガデキナケレバ、ナオスコトハデキマセン。」
何故か日本語のドイツ人BMWの人の声が聞こえたような気がした(笑)

いったい何だったんだろう?
何の前触れもなかった。確かに暑い環境ではあったがオーバーヒートするほどでもない。ECUの一時的な不具合か。LAN(CAN)の通信不良が発生したのか。確かこのバイクはランプ類までLANにぶら下がっているから、通信が途絶えたら脳(ECU)が生きていても動けない人形のように沈黙してしまう構造になっているらしい。
我らが設計する製造設備などでも、脳であるPLC(Programmable Logic Controller)が自己診断不良を起こしても異常を示すインジケータは点灯するフェールセーフ設計を施す。そかしこいつは、そんなアラームを表示させる機能も、リレーを介してではなく、通信であるから一緒に死んでしまうと思われる。ターミネータT-800型のように(ECUの)補助回路を持ってないと「アイルビーバック!」は出来ないのだろうかね。。

とりあえず、走ってみるが何の支障もない。いつ止まるかにおびえるドライバーが一番の障害のようである。故障が再発しても所詮HELPを呼ぶだけなので、そのまま走り続ける。

K1200Rの「性能」は他にないぐらいに私の用途、趣味にマッチしている。だが「信頼性」は大きく減点せざるを得ない。個体差なのであろうが。
これが夜の下りの坂道だったら?あらゆるランプが消灯して、エンブレもサーボも効かない。そのまま崖に突っ込んでるかもしれない。事故調査しても運転手のエラーで終わる可能性もある。
まあ、機械だからどんなバイクだって突然壊れる可能性はある。信頼性の高い国産車だって。でも「突然とまるかもしれない」と考えながらツーリングしなければならなくなったのは、精神的に重荷ではある。楽天的な性格だからそのうち忘れるだろうが(笑)

今うちに帰って、R号はすこぶる元気である。このトラブルをどうとらえたら良いのか、正直計りかねている。再発するかどうか。あと10万㎞走らないと判らないかも知れない。

あと、我ながら冷静に対処出来たのは何故か考えてみたが、どうもKSR110の岡山国際サーキットで開催された4時間耐久レースで参加時に発生した原因不明の突然のエンジンストール時と全く状況がイッチしていたのであった。
やはりレースの経験が身を助けることもあるのだなぁ、なんてぼんやり考えていた。
by muru01 | 2006-08-22 23:22 | '06-08白馬東北
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